はるさんた

◆異世界コンビニで恋は始まる?◆

はるさんた

第1話:勇者との出会い

私、小森まどか(18)。普通の女子高生だった……はずなのに、気づけば異世界のコンビニでバイトしている。胸まである茶色の髪。大きいこげ茶の瞳。地味めだが、できれば「素朴にかわいい」と言われたいタイプ。
今日も店の前に誰も来ない。店名はその名も「コンビニ」。王都から離れた道沿いにひっそり存在し、たまにスライムが来るだけだ。

「はぁ……恋したい。せめて人間相手に」

風鈴がチリンと鳴った。顔を上げると、一人の青年が立っていた。太陽みたいに明るい金髪。水色の瞳。旅人装備に、大きな剣を背負っている。年は近そうで、爽やかなイケメン。

「こんにちはっ!ここは……補給所か!?」

声までいいとか反則。
私は思わず言い切った。

「ここはコンビニです!なんでも売ってます!」

青年は目を輝かせた。

「すげぇ!俺、アレン!勇者見習いしてる!」

明るくて、ちょっと天然っぽいけど、強そう。
胸が鳴った。落ち着け私、まだ早い。

「何か必要な物ありますか?」

「うん!じゃあ……これ!」

指差したのは——きゅうりの浅漬け。

「初購入それ!?」

「うん!好きなんだ、きゅうり!」

勇者見習い、まさかの浅漬け党。
私、思わず笑った。

「じゃあスタミナにぴったりですね!」

アレンも笑ってくれる。その瞬間、距離が少し近づく。
風が吹いて、彼の瞳の中に私が映った気がした。

恋のフラグ……立った?

「ありがとう!また来るよ、コンビニガール!」

そう言って走り去るアレン。
胸の奥が少しだけ暖かくなった。

(……うん、また来てね)

こうして異世界コンビニに、初めての“恋のお客さん”が現れた。

第二話に続く

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